From:林 克典

変革期には、必ず起業ブームが来ます。それは、既存の組織で人員を抱えきれないから。平成30年の今、起業・副業ブームが来ていますね。

ただし、ブームに乗って起業するのは超危険です。起業しても10年後に残っている確率は、10%程度といわれています。10年後には10人中、9人が廃業している計算です。なぜ90%の確率で廃業に追い込まれるのか?やりたいことで起業するからです!やりたいことで起業すると失敗確率が大きくなります。

ではやりたいことで起業できないのか?やりたいことで起業することもできます。その「やりたいこと」が誰かの不安や問題を解決するか、欲求を満たすことであれば、成功確率を高めることができます。

私も起業して今年で12年目になります。そして数多くのビジネスのサポートをしてきています。実践の結果、導き出した成功確率を高める方法をお伝えしていきますね!起業のステップは、大きく分けると3ステップあります。今回はステップ1を公開します!

起業のステップ1-1 自分の強み発見! – 今までやってきたことの棚卸し

最初に覚えておいて欲しいのは【完璧を目指さない!】ということ。完璧を目指すと視野が狭くなります。そして【完璧】というのは主観的な見方です。先程言いました、やりたいことで起業すると失敗確率が上がるのも同じ理由です。つまり起業は、主観的な目線プラス客観的な視点も持ち合わせていなくてはいけません。客観的な視点とは「お客様にとってそれは何なのか?」という視点を持ち、考え抜くということです。

起業するには、自分のコトをよく知らないといけないし、お客様になってくれそうな人のこともよく知らないと成功しません。孫子の兵法にある「彼を知り己を知れば百戦殆(あやう)からず」を地で行くのが起業です。

まずは自分のコトを知りましょう。「自分のコトは自分が一番してっている!」と思っていませんか?私も思っていました(^^;)だだこの自分は、自分が思っている主観的な自分のことです。ここでいう自分とは客観的な自分です。つまり他者から見た自分、他者にとっての自分を探していきます。

Work1-1:自分の年表を作る

小さい頃からやってきたこと、夢、好きだったこと、得意だったこと、人からほめられたこと・・・を思い出しながら紙に時系列で書き出してみてください。あんまり考え込まないで。完璧でなくていいから(*^_^*)

その中で、あなたにとってはあたりまえだけど、人から「すごいね!」とよく言われることが、あなたの強みの可能性が高いです。

起業のステップ1-2 何で起業を目指すかを決める(仮定)

どんな仕事で起業するか?を考えてください。

Work1-2:何で起業するか?を書き出す

紙に思いつくままに、何で起業するかを書き出してください。現実的に出来ることでもいいですし、やりたいことでもOKです!

起業のステップ1-3 自分の強みと起業する仕事のマッチング

起業ステップ1-1で書いた年表と、起業ステップ1-2で書いた起業しようと思う仕事をマッチング(この2つを照合)します。

Work1-3:強みと起業しようと思う仕事が合っているか?を考える

例えばあなたが、ネイルの技術を持っているのでネイルサロンで開業しようとしているとします。先程の年表に「教えることが上手い!」と人からよくいわれると書いてありました。その場合は、あなたが技術者としてネイルサロンを一人で経営するよりも、ネイルサロンの教室を併設して授業料をもらい、ある一定のレベルに達した人を、あなたのサロンで働いてもらう形のほうが成功確率が高くなる可能性があります。

このようにやろうと思っている仕事と、あなたの強みを活かせる形態を紙に思いつくままに書き出してください。できれば複数個を。これがあなたの起業のアイディア原案になります。

起業のステップ1-4 起業アイディアであなたが力になりたい人は誰か?を想定する

起業ステップ1-3までは、自分のコトを深掘りして考えました。今度はお客様になってくれそうな人のことを考えます。つまりあなたの商品・サービスを買ってくれる人は誰なのか?を想定します。

基本的にあらゆるビジネス(仕事)は、お客様の何らかの問題解決です。

この問題には、満たされない欲求も含まれます。考え方として、理想と現実にギャップがある場合は問題です。少し例を挙げておきます。

理想「元気」 ⇒ 現実「病気」
理想「余裕のある生活」 ⇒ 現実「年中無休」
理想「欲しいものがすぐ買える」 ⇒ 現実「お金がない」
理想「年に一回は家族と温泉」 ⇒ 現実「お金がない」「時間がない」「子供が行きたがらない」

そして問題には2つの種類があります。

1. 顕在化している問題 ⇒ 病気・故障・破損など、お客様自身も「なんとかしたい」と認識している問題
2. 潜在ている問題 ⇒ 不安・不満があるけれど「あきらめている」問題・お客様自身も気付いていない問題

例えば、先程のネイルサロンだとどうでしょうか?顕在化している問題としては、近々デートや同窓会などイベントがあるからキレイにしておきたい欲求がある。潜在している問題としては、「ネイルをしたいけど、子供が小さくて長時間外出できないから無理」「ネイルしたいけど、爪が痛みやすいから私には無理」などがあるかもしれません。

この問題を踏まえて、訳あって長時間外出できない人を対象にしたの出張ネイルサロン、爪が痛みやすい人を対象にした爪を痛めないネイルサロン・・・など、あなたが力になれる人・問題を解決してあげられる人を想定します。

Work1-4:あなたが力になれる人・問題を解決してあげられる人を書き出す

これも思いつくままに、紙に複数個書き出してください。

起業のステップ1-5 想定した人が本当に存在しているか?確認する

想定している問題や人が存在していない、存在しているがかなり少数の場合は、ビジネスとして成り立ちません。これを調べます。簡単ですぐ出来る調べ方をお伝えします。

・友人、家族、知人に聞いてみる。例「○○という問題を解決するために、○○しようと思うけど利用したいと思う?」
・教えてgoo!やYahoo!知恵袋など、お悩み解決サイトで想定した悩みがあるか?調べる

現時点で、起業はしたいが特にやりたい仕事が決まっていない場合は、起業ステップ1-1の次にこのステップを行ってください。「自分の強みで何か解決できる問題はないか?」から仕事を選ぶのも成功パターンのひとつです。

Work1-5:実際に人に聞いてみる。お悩み解決サイトで調べる

友人、家族、知人に聞いてみる。そして、反応や意見を書き留める。お悩み解決サイトに似たような悩みや問題がないか?調べてみてください。

聞いた人の反応が良くない、お悩み解決サイトに似たような悩みがない場合は、需要がない可能性があります。この時は、あなたが選んだ仕事または営業形態を見直すか?お客様になってくれそうな人を変更する必要があります。

まとめ

長々と書きましたが、ポイントは悩んでいる人を見付けて、その悩みを解決する手段があなたのビジネスだ!というモデル(図式)を作るということです。

このモデルが作れないと、絶対にビジネスは成功しません。すぐに作れることもありますし、難航することもあります。ただし、このステップはあくまで仮説です。実際に集客できるか?販売できるか?はテストしないと分かりません。まずは気楽に取り組んでください。

そしてこのステップは、例え良いモデルが見つかったとしても、定期的に見直さなくてはいけません。なぜなら、あたなもお客様も常に成長・変化しているからです。

90%以上のビジネスが10年以内に廃業に追い込まれるのは、このステップをやっていないか、途中でやらなくなったかが大きな原因です。ぜひ時間を作ってWorkを行ってください!それが起業の第一歩です(^O^)

次回は起業ステップ2を公開します!お楽しみに!